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第三の腹式呼吸「ふくふく」を利用した管楽器奏法を「ふくまま呼息」、第四の腹式呼吸「へこへこ」を利用したものは「へこまま呼息」と呼ぶことができます。 |
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クラウド・ゴードンのチェストアップは、この「へこまま呼息」という腹式呼吸であると考えられます。 |
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また、ボビー・シューの指導する「ヨーガ完全呼吸(※)」も、息を吐く部分にだけ注目すれば同じく「へこまま呼息」です。吸息のほうにいろんなくふうを加えてありますけれども、本質的にはチェストアップのバリエーションと考えてよいでしょう。 |
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筆者のプロデュースするハイノート講座「タングマジック」でも、へこまま呼息を基本にしています。http://www.wpjapan.com/mtarchives/000211.html |
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理想的なへこまま呼息を実現するためには、 |
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の両方を実現する必要があります。 |
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胸部から上をゆるめるためには、本連載第二回でご紹介した「外柔芯剛」のトレーニングが役立ちます。第三回のJIT、第四回のFWATなども、胸部のリラックスを助けます。 |
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腹部から下を安定させるためには、第七回でご紹介したボトミングが重要なトレーニングとなります。「すいあげーはきあげ」の状態をきちんとキープできるようになれば、へこまま呼息が楽にできます。 |
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会陰を引き上げ(ボトムアップ)、腹をへこませた状態で息を吸います。この時、胸部から上は十分に柔らかく使います。 |
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そして、息を吐く時は、ボトムアップをキープして、腹をへこませた「まま」吐きます。 |
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この「へこまま呼息」を使って、連載第五回でご紹介したMOTをやると、管楽器演奏にふさわしい呼吸能力が身についていきます。 |
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Brass Breath の連載はこれで最終回です。
次回からは、ハイノート講座「タングマジック」で行なっているトレーニングについて解説します。お楽しみに! |