音楽に無限の可能性を。
国籍、性別をふせ、邦楽ヒット曲を英詞カバーした動画をYouTubeにアップ。卓越した歌唱力でわずか1か月で再生数200万回を超え、2012年にGILLE名義でデビュー。2016年に半年の休養から復帰し、リスタートという意味で「JILLE」と改名し、現在はフリーランスで活動中のJILLEさん。新たに音楽の幅を広げたいと神戸を中心に活動する花魁塾が主催するイベント「WOMAN GROOVE」に参加。今回はJILLEさんに花魁塾のリーダー・雪さんを交えて、今後の活動についてお話をうかがいました。
JILLE
宮崎県西都市出身。幼いころから英語教育に熱心だった母親の影響により、サウンドオブミュージックやカーペンターズ、ABBAを始め、洋画や洋楽に触れる。2012年7月に英語カバーアルバム「I AM GILLE.」でユニバーサルミュージックよりメジャーデビュー。2012年オリコン年間アルバム売上枚数ランキング 新人部門1位を獲得。2015年「第五回香港アジアポップミュージックフェスティバル」に、日本新人代表として出場。日本人初となるグランプリを獲得。2016年9月に、半年の休養から復帰。リスタートという意味でGからJに改名し『JILLE』として活動を開始。
「もっと音楽の幅を広げたい」ユニークなメンバーが揃ったWOMAN GROOVE。
── 6月11日に開催された「WOMAN GROOVE~おんなたちの歌謡祭1st.〜in 神戸」は出演者がJILLEさんと花魁塾さん、そしてナジャ・グランディーバさんをはじめニューハーフ、ドラッグクイーンの方々による音楽ショーということで、とてもユニークなイベントですよね。8月11日には大阪公演も決まっているとのことで、まずはそのイベントについてお聞きしたいんですが。
花魁塾・雪「元々私がJILLEちゃんの大ファンで、関西にもっと来てほしかったんですよ。でも神戸では一度しかライブをしたことがなくて、フリーになって急にワンマンでやるのは心もとないと言うので、じゃあそのきっかけを作ってやろうと思ったんです」
JILLE「雪さんに音楽の幅に挑戦したいって相談したのが最初のきっかけですね。いわゆるメジャーデビューさせていただいたときにも、歌メインの対バン形式のコラボレーションはたくさんやらせていただきました。それもすごく勉強になるし楽しいんですが、形式に囚われてるというか、少し窮屈だなと感じる部分がありました。海外のフェスやイベントだと、もっと出演者同士が絡むしもっといろんな音楽の楽しみ方があって自由でいいなと。昨年休養してから特に自分が音楽を始めようと思った原典である自由な音楽を目指そうと思ったんです。もっといろんなことに挑戦してみたい、音楽の幅を広げたい、いろんな可能性を広げられる機会ってないですかねと相談させてもらったんです」
── 驚きの組み合わせです(笑)。ナジャさんって歌われるんですか?
花魁塾・雪「テレビの歌うま選手権で一回歌ったことがあるので、以来ステージでちょこちょこ歌ってもらってます。ニューハーフ、ドラッグクイーン、花魁、それに加えて歌姫JILLE、というのは小さなイベントですが、内容はすごいと自負してます。私はJILLEちゃんの歌が大好きなので、こういうイベントをきっかけにもっといろんな人に聴いてもらえたらいいなと思ってます」
「うわべだけの音楽は絶対やめよう」新たなスタートを切って、新境地へ。
── JILLEさんは神戸に来られるのは二度目とのことですが、どうですか?
JILLE「すっごく楽しいです。前回は全国ツアーで来たんですけど、前日入りでプロモーションやって、当日ライブが終わって最終の新幹線で移動という感じだったので、ほとんど記憶がなくて。今回は一週間くらい滞在してるので、すごく好きになりました」
── 確かにツアーだと慌ただしくて街の印象どころじゃないですね。
JILLE「そうなんです。雪さんに中華料理に連れてってもらった記憶はあるんですけど(笑)。なので、休養していたとき音楽を通して、いろんな土地をじっくりと知る機会ができて充実してます」
── そういえばJILLEさんは宮崎ご出身ですが、現在も宮崎にいらっしゃるんですか?
JILLE「東京と宮崎半々くらいですね。デビューしてからは上京してたので。前は宮崎に帰りたいなあと思うこともあったんですが、休養を経て、今はどっちも10日間はいられるんで。それも短いんですけど、逆に期間が決まってるから能動的になれるというか。東京でしか味わえないことをやろうって思うんですよね。神戸もこれをきっかけに定期的に来れたらいいなと思うし、海外ももっと増えたらいいなと思うし、そういうふうに音楽を通じていろんな地域の人たちと繋がって、それがライフスタイルになっていくというのにすごく幸せを感じてますね」
「これからもっと挑戦していきたい」音楽の垣根を超えて、さらなる高みへ。
── 音楽のジャンルにこだわらないというと、ジャズにも興味がおありですか?
JILLE「もちろんあります!そういえば、以前KOBEjazzさんでインタビューされてたH ZETTORIOさんとはPE'Zの頃も含めて何度かご一緒させていただきました。九州公演のときには私も鼻を黄色く塗って出演したんですよ。今のところ唯一許してもらえたんじゃないかな(笑)」
── それは是非お聴きしてみたかったです。では、今後ジャズを歌われる機会が増えると期待してもいいんでしょうか。
JILLE「歌いたいですね。東京ディスコティックオーケストラのmatzzさん(パーカッショニスト)にすごくお世話になってるんですけど、最近はいわゆるスタンダードジャズというものを飽きられずに歌えるのかというような話をよくします(笑)。でも4年前にボサノヴァのセルジオさんに『君の歳でジャズを歌おうと思っちゃ駄目だよ』って言われたんですよね(笑)。歌唱力をアピールするためのジャンルじゃないからって。『まだ早い、40歳くらいからかな~』なんて言われて(笑)」
── それはなかなか手厳しいですね(笑)。
JILLE「そうなんです(笑)。でも足を踏み入れるっていう意味では、普通に自分がリスナーとしては聴いてきたジャンルなので、この冬くらいからはもっと挑戦できたらいいなって思ってます。そのためにもこの夏秋にいろんな経験をしたいと思います」
── JILLさんのネイティブと見紛う発音と歌唱力で歌われるジャズは本当に楽しみです。オリジナルでは日本語でも歌詞を書かれますが、やはり英語がベースですよね。
JILLE「そうですね、宮崎の田舎で育ち母親の影響が大きく、洋楽洋画を聴いて育ってきたので。、ホームステイはしたけど留学はしたことないですが、母親が本当にずっと私がお腹にいた頃から3歳くらいまではカーペンターズしか聴かせないと決めてたみたいで。だから私の発音の原典はカレン・カーペンターなんです。カレンってまったくクセのない英語で、NYでもカリフォルニアでも受け入れられる標準語のような英語なんですよね」
── お母様の英語教育が素晴らしかったんですね。
JILLE「両親は英語まったくできないんですけどね(笑)。あと週末は祖母の家で過ごすんですけど、民謡の先生だったんですよ。日本舞踊のお稽古場もあって、私も3歳から舞台に立ってました。そういうトラディショナルな文化と平日の英語漬けの生活が今の自分をつくってると思います」
── なるほど、とてもJILLEさんらしいエピソードですね。最後に、関西のファンに向けてメッセージをお願いします。
JILLE「8月のイベントは自分たちでもすごく楽しみなので是非聴きに来てください」
花魁塾・雪「異種格闘技みたいなものですからね(笑)。融合するのかってよく聞かれるんですが、私たちも聞きたい(笑)。でも絶対楽しいと思うんですよ。音楽やジャンルの垣根を超えたイベントになると思います」
JILLE「本当に楽しみですよね。8月もそうだし、また神戸にも絶対歌いに来たいので、これからも応援よろしくお願いします!」
── 今日はどうもありがとうございました。
[ RECCOMEND MOVIE ]
- Jille The Live のライブ ストリーム
- Night and Day - JILLE
- JILLE FIRST LIVE2017メイキング
[ ライブ情報 ]※詳細はwebにてご確認ください。
- WOMAN GROOVE in 大阪
- 日時:2017/08/11(Fri)OPEN 17:00 / START 18:00
- 料金:【料金】前売¥4500- / 当日¥5000-(全席自由)※ドリンク代別途要・3歳以上有料
- 会場:THE LIVE HOUSE soma 大阪市中央区東心斎橋2-1-13大阪屋ジャンボビルB1F
- ご予約/お問い合わせ:Mail:up2you.yma@gmail.com ※お問い合わせはメールのみとなります。
- 出演:JILLE、花魁熟、ナジャ・グランディーバ、荒木優貴、ベラ・グラマラス、Diva Kei、LIME、NoN