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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.112
jazz inn LOVELY

名古屋もジャズだでいかんがや
@愛知・名古屋

大阪・上本町駅。
何年かぶりに近鉄特急に乗り込んだ。目的地は、なんと名古屋だぎゃー(あ、こんなんばかりが名古屋弁じゃないんですよ、それに三河弁なんかもとてもすてきです)。

知らない街というのは本当にわからないもので、しかもそれが地下街だったりすればなおさらだ。とりあえず指定の駅に着いたら地上へ出た。目印といえばテレビ塔とNHKですなあ、ここで口頭で道案内ができないのが異邦人の辛いところであるけれども、地図を頼りに言うと、桜通りの地下鉄久屋大通駅と、錦通りにある地下鉄栄駅との間を少し東に折れたあたり。
ともかく、地下鉄・栄(さかえ)駅や久屋大通駅から程近く、大通りを左に曲がってほんの3.4分。オリーブの木がなびくビルの一階にjazz inn LOVELYはある。
ドアを開けて入ってみると…およそ70席というから外見からはちょっと意外なくらいの広さ。そして古すぎもせず新しすぎもせず、誠に結構なアンバイのお店なのですね。

へえー、こりゃいいや。とてもくつろげそうないい空間だ。
お店のスタッフに訪いを告げると、迎えてくださったのは、なんと白いコックコートを身にまとった店長の水谷洋さん。僕らなんかからすると少年とでも呼びたいような若さである。しかも、前職は幼稚園教諭(保育士さんという呼び方は保育園だけ)というから変わってますね。「親には反対されました」なんて笑ってらっしゃるのだけど、そりゃそうでしょー、僕が親でも反対するわ。そしていつのまにかこのお店で7年。
ジャズに興味をもったのは中学生の頃。Bill Evansあたりかららしく、その後ブランクがあったものの大学の頃からまた独学でピアノを始めたそうだ。そのせいかどうか、とてもバランスいいというか偏りのないジャズファンのように感じられる。

とはいうものの…
名古屋とジャズってあんまりイメージがないんですよね、正直なところ。
いえ、そうでもないみたいですよ。東京からもよくミュージシャンの方が来られてるみたいです。
ライブスケジュールを見ると、渡辺貞夫さんとかTOKUさんの名前もある。あ、思い出した。名古屋まではライブに来るくせに、神戸・大阪までは来ないピアニストの友人が。そういえば、名古屋じゃないけどケイコ・リーさんも愛知県の出身だったはず。へええ〜、僕なんかからすると、ちょっと意外なジャズの街なんでありますなあ、愛知県は。

さて、このお店の魅力はミュージシャンのライブだけではありません。水谷さんのコックコートを見ればおわかりのように、お酒のアテメニューも充実してるんですね。ビーフシチューやピッツァ・パスタなんかもあれこれあって楽しい。それはキープボトルの数を見ても想像がつくというものだ。うかがった時は、まだライブのリハーサル中。もちろんお客さんはまだ入っていなかったのだけど、さぞにぎやかになることだろう。

いや、おそるべし名古屋。味噌カツとひつまぶしだけじゃありません。