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お、さすがに大音量のジャズが聴こえる。でも、なんか違うぞ。
すぐに目にとまるのは長いカウンター。並んだボトルもコーヒーカップもいかにも清げで気持ちいい。観葉植物が目にも爽やかにレイアウトされていて、さらに座り心地の良さそうなソファが並んでいる。
棚に溢れんばかりのレコードは当然としても、2台ならんだターンテーブルは何だろう?えー、ジャズ喫茶というより、クラブとかカフェの雰囲気なんじゃない? |
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思い込みのイメージと実際のお店とのギャップに悩んでいると、そこに颯爽とあらわれたのがオーナーの池之上義人さん。シャツをはおった姿がいかにもこなれたアメリカン・カジュアル、実にオシャレです。お聞きすると、なんと御歳○○歳!じゃあ、あそこのスタッフの女の子となら親子でもおかしくないですねえ…って、え、本当に親子なんですか!
ずっと前からお店を手伝っているというオーナーのお嬢さんは、なんとまだ高校二年生なのだとか。こんなに早くからジャズの英才教育(?)を受けているとは末恐ろしい。いや違う、なんとも頼もしい。そしてその若さも、すんなりここの雰囲気になじんでいる。いや逆に、それくらい新しい、UP
TO DATEなお店だということだろうなあ。 |
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ジャズがかかってるのは当然だけど、不定期にライブやイベントも行われるそうだ。中でもおもしろそうなのが、月に一回くらいの割で行われる詩の朗読で、即興の詩あり、持ち込みの詩あり。お客さんがそれぞれに朗読をするんだそうだ。それに合わせて音を選んでDJをするのも池之上さんご自身(あ、2台のターンテーブルはそのためだったんですね)なんだそうだ。
「いや、まったく商売がヘタで…」と苦笑する池之上さんだけど、「ジャムジャム」ももう延べ20年の歴史を持つ。震災後のブランクも、「ちゃんと音を出せる場所が見つからなくて」という理由だったらしい。
「古いジャズの良さはもちろん、新しいジャズの良さも提供できる店でありたいんです。そうやっていつでもお客さんをビックリさせたいですね(笑)」
今までのジャズ喫茶にこだわることなく、常に新しいスタイルを常に模索しているというこのお店。きっといつ来ても、その度に新しい発見があることだろう。
その自由さと柔軟さは、ジャズの魅力そのものなのかもしれない。 |
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