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ジャズピープル

明治大学Big Sounds Society Orch.

学生による学生ビッグバンドを紹介する企画。今回は、これまで多数の国内外のアーティストとの共演や多くのプロミュージシャンを輩出するなど輝かしい実績を誇る明治大学Big Sounds Society Orch.(明治BS)をご紹介します。明治BSと言えば、カウント・ベイシー、4ビート、スイングを代表するバンドと思われがちですが、近年はそれを変えようとしているとか。ただ、ベイシーを基本として、新しいことにチャレンジし、これまでの枠にとらわれないようにしているそうです。コンサートマスター矢島さんとバンドマスター西田さんにお話を伺いました。

interview

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ベイシーを基本に新しいことにもチャレンジ。







──  バンドについて教えてください。

西田「火、木、土の週3日で練習しています。全体の人数は36人、レギュラーバンドは17人です。 ジュニアバンドとレギュラーバンドを掛け持ちしている人もけっこういます。 」

──  ジュニアバンドとレギュラーバンドの関係性も強いのですか?

西田「はい。割と強いですね。うちは特に。ジュニアからレギュラーへっていう流れができているバンドなので。ジュニアとレギュラー、一緒に頑張っていこうっていう感じです。練習も連続でやっ ています。」

──  ジュニアバンドについて教えてください。

西田「今ちょうど新入生を集めている感じですね。」

矢島「うん。そうそう。基本ジュニアバンドがそういうの全部やってます。新入生に関しては。」

──  先程ジュニアとレギュラーの繋がりが強いとおっしゃっていたのですが、BS全体として目標な どがあるのですか?

矢島「全体として、という意識ではないけど、常にジュニアにはいつかレギュラーに上がりたいと思っ てもらってほしい、そんな演奏ができるようにレギュラーも頑張っています。ジュニアバンドのメンバーも上がれるように日々頑張ってもらう。そのためにも日々のコミュニケーションはもちろんだけど、のせかえというシステムを秋ぐらいからやってます。」

──  のせかえにオーディションがあるんですか?

西田「誰でもって感じです。乗りたい意欲さえあればレギュラーバンドに乗ってもらっています。」

──  最近の印象的なライブはありますか?

矢島「ここ最近だとやっぱ新歓は僕の中では印象的ですかね。っていうのも去年から僕はレギュラーに乗っているんですけど、去年の新歓と今年の新歓でだいぶ出来が違かったと感じています。」

──  新歓自体で手応えが違ったと?

西田「メンバーが変わったにも関わらず、かなりいいスタートが切れました。新しい環境になって改編期にあったけどそれを乗り越えられました。」

──  お二人がBSに入った理由など教えていただけますか?

矢島「きっかけはトランペットを続けようかなって気持ちですね。トランペットはもともとやってたんたんだけど、でもジャズは一切知らなかったし吹く環境がただほしかったって感じです。1年生の途中から3ヶ月遅れくらいで入りました。」

──  BSを知ったきっかけなどは?

矢島「明治のサークル一覧をかたっぱしから探して、吹奏楽のサークルも見たんだけどやっぱいつでも吹ける環境がほしかったんです。練習環境とかも考えながらBSを選びました。」

西田「僕は中学高校は卓球部だったんですけど、大学から楽器をはじめたくなって。BSを知ったきっかけは友達に吹奏楽部だった友達に大学からは楽器を始めたいって言ったらいいサークルがあるよって紹介されて。」

──  友達の紹介で入ったという感じなんですね。

西田「でもその友達は新入生歓迎会のようなものにこないでBSには入りませんでした(笑)。」

──  吹奏楽の話も少し出ましたが、吹奏楽とビッグバンドの違いってどこにあると思いますか?

矢島「僕の主観でいくと、やっぱりハイノートでしょう!というかトランペットの“イキリさ“。やっぱこっちの方がトランペットかっこいいでしょう(笑)吹奏楽はきれいだし、心が落ち着くけど、僕はそういうのよりかっこよさを求めていたから単純にビッグバンドに憧れてました。」

──  憧れですか。

矢島「なんでしょうね、やっぱ輝きがね。トランペッター目線としてはそこが1番の魅力ですね。」

西田「僕は楽器をやってなかったので、あんま差っていうのは感じなんですけど。やっぱ人数の差が結構あるのに、迫力はビッグバンドの方がより強いって思っていて。そういうところはやはり魅力だしビッグバンドの良さだと思います。」

矢島「あとソロだよね。個人の目立つ度合いが違う。」

西田「歴史が違うよね。ジャズ自体も。」

──  それにも関わってくるのですが明治BSさんといえばやはりベイシーやスイングだと思うんですけれどもこれらについて大事にしているところはありますか?

矢島「んーーー。まあ、ないよね(笑)。」

西田「ないけどー、でもBSのジュニアに2年間いた人の吹き方ってみんな結構一緒だったりして、それが正しいスイングかって言われたら実際はわからないけど、バンドに長くいることによって同じようなスイングの感覚みたいなものがみんなに染み付いてはいるのかな、と。」

──  実際スイングなどはそこまで意識していないということですか?

矢島「特に最近だけど、全然こだわってないです。4ビートとかを極めようっていう意識ではなくて、ジャズを全ジャンル楽しもうって感じで。好きなものをやるっていうスタンスでいます。あんまり 「王道4ビート!明治BS!」みたいな感じでは載せないでほしい(笑)。」

──  それは最近の流れなんですか?

矢島「そう。変えようかなって全体の流れができています。今までは単純に入ってからベイシーばっかりやっていたから、それしか知らなかった。もちろんベイシー好きなんだけど、今は他のジャンルもう好きになってきて広げていこうっていう意識がありますね。ベイシーを基本として大事にしつつ、新しい領域にもチャレンジしようって、枠にとらわれないでやってます。」

──  おふたりにとってジャズをしていて楽しいと思う瞬間はいつですか?

矢島「楽しい瞬間はやっぱり演奏していてお客さんが湧いた時ですね。あとはもうみんなで演奏していてみんながみんな「今俺らノってるぜ」って感じるときがやっぱ吹いてる時ってわかるじゃないですか。お客さんと自分たちの一体感が本当に楽しいですね。」

西田「さっきも人数の話をいったんだけど、人数がより少ない分、一人ひとりの音の重要度が高くて少しでも変わることでセクションのサウンドが良くなったりするとき、そういう時はグッときますね。」

──  まだまだ先の話ですが、これからBSに入りたいと思う人たちに向けて何かメッセージはありますか?

矢島「BSはみんながやりたいジャズを極められる場所ですね。ある意味いままでみたいなコピーバンドにとらわれないバンドです。」

西田「僕は大学から楽器を始めたので、初心者も大歓迎と伝えたいです。初心者もいるし、ジャズ好きも全然オッケーだし。」

矢島「ノウハウを教えてくれる人がOB含め沢山いるね。初心者大歓迎!上手くなれる環境が整ってる。ジャズ好きだったらすぐ上手くなれます。」

──  では最後に目標を教えてください!

矢島・西田「山野優勝!」

──  本日は、お忙しいところありがとうございました。

Written by Ryuta Uchida

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明治大学Big Sounds Society Orch.

[About us]
明​治大学Big Sounds Society Orchestraは、明治大学軽音楽クラブ内のビッグバンドとして1961年に活動を始めた明治大学の公認サークルです。現在は軽音楽部から独立し、部員約60名で活動しています。​私たちが演奏しているビッグバンド・ジャズとはSax/Trumpet/Trombone/Bass/Guitar/Piano/Drumsのフルバンドで構成され、計17名前後で演奏するジャズのことをいいます。Count Basie、Glenn Millerなどのスウィング・ナンバーを軸に演奏しています。近年ではコンテンポラリー、オリジナル曲まで取り組んでいます。主な実績としましては、毎年8月に開催される学生ビッグバンドの全国大会である山野ビッグバンドジャズコンテストにて最優秀賞8回・優秀賞8回・他入賞多数・ソリスト賞をはじめ、多くのコンテストでの受賞経歴があります。また、国内・海外演奏旅行や有名海外アーティストとの共演を果たしており、多くのプロミュージシャンを輩出しております。

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