三田祭でJAZZ。

　本格的な冬の訪れが感じられる11月末、慶應義塾大学三田キャンパスにおいて学園祭、三田祭が開催されました。キャンパス内では様々な団体によるイベントや模擬店が開かれ、年に一度の祭典に相応しい賑わいを見せていました。

　4日間に渡って開催された三田祭の中で、KMPは大教室でのライブステージを3日間行いました。ジュニアバンドやレギュラーバンドをはじめとする様々な企画バンドによるビックバンド演奏、コンボ形態でのセッションなど盛りだくさんのラインナップで肌寒い教室もジャジーなサウンドと熱い声援で熱気を帯びたライブ会場へと様変わりしました。

　ステージにはKMP内の企画バンドが多く出演しました。１日目のトップバッターと２日目のトリを飾ったのはKMPジュニアバンド。Count BasieやBuddy Rich、Sammy Nesticoから軽快なスィングのナンバーを披露。いまだ成長を続けるパワフルでフレッシュなサウンドが自慢のジュニアバンドのステージは盛り上がらないはずがありません。

　また、いまや毎年恒例となった、仮装をしたKMPの女子部員によって構成される「レディバンド」も大変な盛り上がりを見せました。

　他大学からは３日目のステージで日本医科大学 Midnight Sounds Jazz Orchestraの皆さんによる出演がありました。KMPとはまた一味違う、コンテンポラリージャズの世界観で教室の雰囲気をガラリと変え観客を魅了しました。

　その他にも学生ビックバンド界隈の有志を集めた「6 Floor Jazz Orchestra」や「OKCバンド」も企画バンドとは思えないほどの高レベルな演奏を披露し、会場への客足が途絶えることはありませんでした。

３日間にわたる数々の企画バンドの中、やはりひと際盛り上がりを見せたのはいま学バン界隈で最も波に乗っているバンドの一つ、KMPレギュラーバンド。１日目はいまやKMPレギュラーバンドの十八番ともいえるGordon Goodwinのナンバーを中心としたホットかつクールな楽曲を次々と披露。エモーショナルかつスインギンなビートとサウンドで観客の心を鷲掴みました。2日目のステージではセットリストを大きく変え、なんとCount Basieのナンバーのみをセレクトして演奏。レギュラーバンドがこれまで培ってきた安定のスイング感とKMPならではの遊び心の詰まった演出で見る者を飽きさせないステージを作り上げました。

　さらにレギュラーバンドは３日目には教室を飛び出し、キャンパスの中庭の特設ステージにも出演。Gordon Goodwinのナンバーから「Hit the Ground Running」「Second Chances」を披露し、朝一番のステージであったにも関わらず、多くの人の足を止め、会場を沸かせました。

　実に１９バンドによる演奏が繰り広げられた今年の三田祭。学園祭ならではのセットリストやMCなど、どのバンドもカラーを持っていて観客を飽きさせないステージを演出し、多くの人が満足した３日間になったのではないでしょうか。

Written by Maui Takahashi