立教大学New Swingin' Herd新歓ライブ
■2017/4/7(金)・8(土) 立教大学 大教室
昨年度、学生ビッグバンド界で一番成長したバンドが新体制を披露
桜の開花と同時に新しい生活も始動する4月。各大学では、部活やサークルの新歓活動が始まりました。今年ピックアップするバンドはなんと関東のビッグバンドサークルである 立教大学 New Swingin’ Herd(通称NSH)。
2016年度に行われた第47回山野ビッグバンドジャズコンテストにおいては、前年予選落ちの悔しさをバネに予選最下位での通過ながら本選では11位を記録し、見事ベストランクアップ賞を受賞した今一番成長しているバンドです。今回は大学校内にある大教室を使い、ジュニアバンドとレギュラーバンドによる約1時間の演奏が2日間にわたって行われました。ジュニアバンドは新二年生が初の先輩としての本番であり、レギュラーバンドはメンバーが変わり新体制になっての初めて後輩に見せる演奏ということで、表情からは笑顔の中にも緊張と不安が伺えました。
さて、まずはジュニアバンドの演奏からスタートです。Buddy Richの「Chicago」をオープナーに持ってきたジュニアバンドは、若くて元気な演奏で音楽を心から楽しんでいることが伝わってくるものでした。ジャズを初めて聴く新入生も多いため、Count Basieの4ビートやFunkなど様々なジャンルを演奏して新入生に楽しんでもらうように工夫した選曲は、一つのジャンルに固執しないNSHならではのものであり、新入生も楽しんでいるように見えました。最後もBuddy Richの曲「Love For Sale」で締め、メンバーの顔には笑顔と達成感がにじみ出ていると同時に新入生からはたくさんの拍手が送られました。
続いてはレギュラーバンドです。前のジュニアバンドの演奏でプレッシャーがかかったのか少し表情が固くなった状態でスタートしたレギュラーバンドですが、ひとたび曲が始まればメンバー全員が演奏に集中し、流石はレギュラーといえる演奏を披露しました。普段はコンテンポラリーを多くやるレギュラーバンドですが、新歓ということもあり、Thad Jonesの「Mean What You Say」や前田憲男アレンジの「So This Is Love」といった、ジャズの有名な曲やディズニーの曲を演奏しました。さらにはコンサートマスターの日下部祐貴さんのフィーチャーによるバトルジャズビッグバンドの「Ballad For A Rough Year」も披露。バラードとサンバ調で組まれるこの曲は会場の空気を一気に熱くし、自然と手拍子や体が曲に合わせて動く生徒もちらほら見えるほどでした。お客さんに伝える演奏を意識したという今回の演奏は、元気さだけではなく、バンドとしてのまとまりのあるサウンドでNSHの良さを存分に伝えるものであり、メンバーが大きく変わったとはいえ昨年度25位もランクアップしたという実力が感じ取れるものでした。
演奏の後は新入生の楽器体験会も開催され、様々な楽器を体験したり一緒に合奏を体験したりと、非常に充実した音楽と触れ合える二日間となった立教大学NSHの新歓でした。
今年度も山野ビッグバンドに出場する予定のNSHは、今年はどれだけ順位が上がるのでしょうか。これからのさらなる成長に期待が持てます。
written by Hiroaki Shimizu
- [立教大学New Swingin' Herd]
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About us
『立教大学ビックバンドクラブ New Swingin’ Herd』は、立教大学唯一の公認ビッグバンドサークルです。当バンドは、1,2年生で構成されたJunior Bandと、3年生を中心に構成されたRegular Bandの2バンドから成り、毎年60名ほどで活動し、各自練習に励んでいます。1966年に設立され、2016年で50周年を迎えました。主な受賞歴は後記の通りです。
Awards
《YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST》
2007年 8位 敢闘賞
2008年 7位 特別賞
優秀ソリスト賞 江澤詩帆里(Pf)
2009年 3位 優秀賞
最優秀ソリスト賞 劉慎太郎(Tp)
2010年 9位 審査員賞
2013年 10位 奨励賞
2016年 ベストランクアップ賞
《太田市大学JAZZフェスティバル》
2007年 3位入賞
2009年 優秀個人賞 劉慎太郎(Tp)
2011年 優秀個人賞 本田尚史(Gt)
2012年 マルハン特別賞