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ConcertReport・コンサートレポート

Kobe Jazz Street 2012

第31回 神戸ジャズストリート/2012年10月6日(土)・7日(日) 三宮・北野町・トアロード界隈 [兵庫県]

レポート
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北野界隈がジャズに染まる、秋の神戸はジャズストリート

 第31回神戸ジャズストリートが、10月6日(土)・7日(日)の2日間、三宮・北野町・トアロード界隈で開催されました。前日にANAクラウンプラザホテル神戸で行われた前夜祭の余韻覚めやらぬ中、オープニングパレードが華々しくスタート。阪急三宮駅北側広場には、始まる前からたくさんの人が集まりました。今年はフェルメールの絵から現れたような青いターバンを巻いた、ヴォーカリストの辛島すみ子さんがパレードを先導。マーチングジャズバンドによる賑やかなディキシーランドジャズの演奏は、ジャズファンだけではなく、訪れた観光客の目を楽しませてくれました。

 恒例となったパレードは、ジャズ発祥の地、米国のニューオリンズの伝統を受け継いでいます。昨年、ニューオリンズから初参加した、トランぺッターのデューク・ハイトガーさんが「北野坂は、まさにニューオリンズのバーボンストリートのようだ!」と、感嘆の声を上げたといいます。

 今年は30周年にふさわしく、アメリカ、ドイツ、オランダ、イタリア、フランス、ハンガリーなど、世界各国から選りすぐりのジャズメンたちが多数参加。世界のミュージシャンと日本のミュージシャンの共演はもちろん、予定外のセッションや、この日のために特別編成されたバンドも楽しみです。
 「ソネ」をはじめ、北野坂界隈のライブハウスや、神戸外国倶楽部、神戸バプテスト教会など、8か所の会場には、たくさんのジャズファンで賑わいました。プログラムを片手に、お目当てのプレイヤーを追いかけて会場をハシゴしたり、腰を据えてジャズメンたちが奏でる音色に耳を傾けたり、トリオからヴォーカル、ビッグバンドまで、ジャズの楽しみ方は千差万別。あらゆる音が聴けるのが、神戸ジャズストリートの人気の秘密です。

 そんな神戸のジャズに愛情を注ぎ、神戸ジャズストリートを企画し、1982年の第1回目から実行委員長を務められた末廣光夫さんが、開催直前の9月22日にお亡くなりになるという訃報がありました。
「むずかしく考えないで気軽に楽しめるのがジャズの魅力。神戸の街を楽しみながら会場をハシゴしながらお気に入りの音楽を見つけてほしい」と、生前、語っていた末廣光夫さん。その言葉どおり、今年も各会場は多くのジャズファンで埋め尽くされました。長きにわたり、神戸ジャズストリートに貢献してこられた末廣さんのご冥福を祈るとともに、その遺志を継ぎ、来年からは、また、新たな神戸ジャズストリートの歴史を刻んでいくことでしょう。

出場者

■海外からのグループ、アーティストたち

アントワーヌ・トロメレン:Sax.(オランダ)/ロバート・ビーン:Sax.(オランダ)/ダビット・ルカーチ:Cla.(オランダ)<1999年神戸ジャズストリート賞受賞>/トマス・レティエンヌ:Cla.(ドイツ)/エンゲルベルト・ロウベル:Cla.(ドイツ)/バーナード・ブレーガー:Ds.(ドイツ)/マロ・マズリエ:Tp.(フランス)<2008年神戸ジャズストリート賞受賞>/パオロ・アルデリッギ:P.(イタリア)<2004年神戸ジャズストリート賞受賞> /ブルックス・テグラー:Ds.(アメリカ)/デューク・ハイトガー:Tp.(アメリカ)/アッティーラ・コーブ:Tb.(ハンガリー)<2009年神戸ジャズストリート賞受賞>/クリス・ピータース:Vol.(オランダ)<2011年神戸ジャズストリート賞受賞>/ステファニー・トリック:P.(アメリカ)<2012年神戸ジャズストリート賞受賞>

■国内からのグループ、アーティストたち(☆は6日のみ、★は7日のみ)

秋満義孝/花岡詠二/小林真人/水田欽博/鈴木直樹/深澤芳美/青木研/熊田千穂/井桁賢一/阿部寛/加藤亜依/五島健史/藤田洋/川瀬健トリオ/高岡正人トリオ/サンタウン・バウンス/辛島すみ子/池田公信/松原あおい/宮野英子☆/田中ミドリ☆/十川尚子☆/森朋子/ニューオリンズ・ラスカルズ/キャッスル・ジャズバンド/ニューオリンズ・レッドビーンズ/ロイヤルフラッシュ・ジャズバンド☆/マホガニーホール・ストンパーズ/岡山ディキシーブレンド☆/T.U.T.エキスキャリバーズ/秋沢一とスイングエース★/陽香★/ニューオリンズ・フォーティーズ☆/フラット5 & 原田紀子★/ザ・フィール・ジャズオーケストラ/神戸マスクワイア★

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