クリヤ・マコトのビックリヤ音楽鑑

Chiaki Ichikawa

市川ちあき

no.02

ナチュラルかつパワフルヴォイス、市川ちあきさん。

卓越した英語力と伸びのあるパワフル&ナチュラルな歌声に定評のあるジャズシンガー、市川ちあきさんのレコーディングを行ないました。ラジオアナウンサー、英語通訳者という経歴を持つ市川さんは、発音や歌の正確さ、表現力、フィーリングを高く評価され、2007年には神戸ジャズヴォーカルクィーンコンテストで準グランプリを受賞した実力の持ち主です。
今回録音されたのは市川さんのセカンドアルバムとなる「SUNNY SWING」の音源。「神戸ジャズヴォーカルクィーンコンテストで受賞したことは私にとって大きな転機でした。今回はそのコンテストをきっかけに出会ったピアノの石川武司さんと、富士通テンさんのスタジオでのレコーディングとのことで、神戸に不思議な縁を感じます。関西で大きく成長させてもらった私のメイド・イン神戸のアルバム。これまで以上に多くの方に聴いてほしい」とのこと、ジャズシンガーとしてのデビュー10年目という節目を迎えてのレコーディングということもあり、期待が高まります。

相性ばっちりで順調に進んだレコーディング。

今回のアルバムは凝ったアレンジが多く、市川さんはじめレコーディングに参加したトリオ、石川武司さん(ピアノ)、荒玉哲郎さん(ベース)、高野正明さん(ドラム)も大変だった模様。当日の朝まで皆さん練習に励んでいました。なかでもアルバム1曲目に収録される「I'VE GOT JUST ABOUT EVRYTHING」は開幕を意識したスリリングなアレンジでテンポも早く、初日に録音を始めたもののなかなかOKが出ず2日目に。しかし、2日目のリハーサル中にピアノの石川さんが「もしかしたら奇跡が起こるかもしれないので、これも録ってみてください」という一言で奇跡が起こり、わくわく感と勢いのあるナンバーとなりました。
4曲目の「YOU MUST BELIEVE IN SPRING」は、ボーカルとピアノのデュオということもあってリハーサルはもちろん、事前に一度も合わせることなく本番へ。スタジオに入ってからの打ち合わせも「サイズはどうします?」の一言のみというぶっつけ本番。1テイク目では息がちょっと合わなかったものの2テイク目でバッチリOK。市川さんいわく、「腹をくくって最初から最後までこれ以上抑えられないくらい抑えて歌ってみました。結果的にこれまで聴いたことのないような私になってますが、全アルバムの中で一番好きな曲になりました」とのこと。
レコーディング途中で判明したのですが、市川さんを除いてトリオ、エンジニアともに全員血液型がO型の男性。一般的にB型の女性とO型の男性は相性がいいという話で盛り上がり、実際のレコーディングも終始和気あいあいとリラックスした雰囲気でスムーズに進行されていました。

ミックス終了後、メンバーの皆さんに
レコーディングの感想を聞いてみました。

市川 ちあきさん
とにかく高音質に驚きました。あまりのクリアさでボーカルはすべてがさらけ出されて隠したいところも隠せない(笑)。でも細かい感情表現も忠実に再現されていて、息遣いや語尾の子音のわずかな音も手に取るように分かりました。全体的に立体感があって、まるで3D映画のような音になったと思います。さすがにオーディオメーカーさんのスタジオは違うなあと感心しました。
この九州・関西コラボユニットでのライブも7回を数え、チームワークもばっちりの中での今回の録音だったのですが、音質の良さがすべてを1ランク上のものにしてくれている気がします。私としては今回の経験をして、新たな景色が見えるようになり、また1段階段を上がることができたと思ってます。

万波 幸治さん (レコーディングエンジニア)
市川さんはサウンド全体のイメージや歌の表情からリスナーの立場での曲のダイナミクス感など、とても詳細な部分にまで、具体的なイメージを持ってらっしゃったので非常にやりやすかったですね。特にマスタリング作業では曲ごとの印象付けによりアルバム全体の流れまでもイメージされていた事には正直驚かされました。「最終的な形(音)」を具体的にしっかりと持たれているのは素晴らしいと思います。
また、ピアノの石川さんとは今までに何度もレコーディングでご一緒させていただいていますが、スタジオレコーディングであっても、まるでライブステージのような自然体な演奏で、バンド全体の音楽のカタチが概ね完成されていることがほとんどです。スタート地点からレベルが高いので、より良い作品づくりのための時間を十分に持つことができます。これは制作側からの立場としても非常にありがたいことですね。これも素直なルームアンビエンスを持ったスタジオフォルテであるからこそ可能なことだと思います。

デビュー10周年、セカンドアルバム「Sunny Swing」。

市川さんのセカンドアルバムとなる「Sunny Swing」は、全曲ピアノの石川さんの編曲により、新鮮に生まれ変わったスタンダードな楽曲に、市川さんの安定した歌唱力と表現力が映え、全編にわたり市川さんらしさが味わえるものとなりました。
聴きどころはもちろん全曲ですが、1曲目のイントロでは さながらオーケストラの冒頭のチューニングを思わせるアレンジで 「何が始まるんだろう・・・」という期待感に包まれ、一気に楽曲の中の世界に引き込まれていく感覚です。ボーカル抜きでこの部分を聞くと、到底ヴォーカルの伴奏には聴こえなかったのですが、完成した音源を聴くと…さすがです。
また、全体の音としてはスタジオの響きが感じられ、音の立体感や透明感が市川さんの伸びのあるボーカルをいっそう引き立てています。

市川ちあき

福岡市出身。フリーラジオアナウンサー、英語通訳者を経て、ボーカリスト故アンリ菅野氏、ピアニスト内田浩誠氏に師事。ハッピージャズをテーマに、卓越した英語力と伸びのあるパワフル&ナチュラルな声で、よくスウィングするアップテンポからしっとりとしたバラードまで、歌の物語をしっかり聴き手に伝える日本では数少ないストーリーテラータイプのジャズシンガー。福岡に加え、活動の場を関西にも広げ、今後より一層の活躍が期待される。

[ライブ予定]
2月19日(土)JUST IN TIME 神戸市中央区元町通3-13-1 TEL.078-333-1858

vocals市川 ちあきhttp://www.chiakiichikawa.sakura.ne.jp/
piano石川 武司http://yaplog.jp/piano_jazz_tak/
bass荒玉 哲郎http://www.rocketz.co.jp/aratama/
drums高野 正明 

SUNNY SWING

市川ちあきのジャズシンガーデビュー10年目の節目を迎えた2ndアルバム。アレンジャー、ピアノに石川武司、ベース荒玉哲郎、ドラム高野正明という関西のトップジャズメンを迎える。リズム感、ナチュラルさとパワフルさを併せ持った持ち前の歌唱力でスタンダード曲を中心に歌い上げた、市川ちあきの魅力が詰まった1枚。
[SFP Records SFP1002/10月20日ディスクユニオンより発売。]