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舌のトレーニングが失われた原因と考えられる第二のキーワードは「テレビ」です。テレビのスポーツ解説は、野球でもゴルフでもフォームについて語られることが多いですね。バットの位置がどうとか、腕の角度がどうとか。 |
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しかし、フォームは身体運動の「結果」であって、そのフォームを成立させている原因、それは身体深部の使い方や意識の置き方のことですが、そういう「原因」があるはずです。 |
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「結果」は見えやすく、「原因」は見えにくいため、テレビのようなビジュアル重視のメディアにおいては、どうしてもフォームそれ自体で説明をすませてしまおうという偏りが生まれます。フォームを重視する解説者が重用され、発言の機会が増える。それを見た視聴者もまた、フォーム信仰の信者として啓蒙(洗脳?)されていきます。 |
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ここではテレビについて述べましたが、同様のことは他のメディアでも起きています。コンピュータゲーム、インターネットはいうおよばず、雑誌、新聞、書籍など紙媒体においても、視覚情報を重視する傾向は加速しているといえるでしょう。 |
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便利な生活で身体深部の感覚が鈍り、視覚情報を偏重するようになった現代人にとって、舌よりも唇のほうが、「見えやすく」「感じやすく」「理解しやすい」対象となったのではないでしょうか。逆に、舌は「見えにくく」「感じにくく」「理解しにくい」ため、関心を向けなくなった。 |
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舌を重視したプレイヤーが活躍したのはわずか100年ほど前のことです。たとえばこの演奏をお聞きください。Del Staigers(1899-1950)による"Carnival
of Venice"です。http://www.claudegordon.com/sound_template.php?qtURL=assets/
sound/jeff/Staigers.mp3 |
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この100年間で、現代社会の関心は身体の内部から外部へ移り、それと歩調を合わせるように、金管奏者もまた舌から唇へ関心を移したのかもしれません。 |
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タングマジックが「唇から舌へ」の意識移動を推奨していることから、それが特殊な奏法であると考える方がおられるかもしれません。 |
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しかし、19世紀末から20世紀にかけて、ダブルペダルCからダブルハイC(いずれも実音Bb)までを自由自在に吹きこなす金管奏者がたくさん存在しており、かれらはみな舌のトレーニングに打ち込んだとといいます。舌の開発は伝統的な練習なのです。 |
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つづく。 |
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