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吐く息のことを「呼息(こそく)」といいます。四つの腹式呼吸を、呼息時の腹部の動きに注目して分類するなら、以下の二種になります。 |
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第一の腹式呼吸「ふくへこ」
第二の腹式呼吸「へこふく」 |
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第三の腹式呼吸「ふくふく」
第四の腹式呼吸「へこへこ」 |
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つつ呼息とは、腹をへこませ「つつ」、あるいはふくらませ「つつ」呼息するもの。 |
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一方まま呼息は、腹をふくらませた「まま」、あるいはへこませた「まま」呼息するもの。 |
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つまり呼息時(吐く時)の腹部に |
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となります。 |
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胸部は肋骨、腰部には骨盤があって形状が安定していますけれども、腹部には骨が腰椎しかなく、あとは内臓と筋肉だけです。つまり腹部は構造的に不安定なのです。 |
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管楽器演奏に必要な「コントロールされた呼気」を作り出すためには、腹部がふらふらと不安定では都合が悪い。この部分をきちんと安定させておかないと、呼気の制御がしにくいのです。 |
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したがって、息を吐く時に腹が動く「つつ呼息」は、管楽器演奏にふさわしくないということになります。 |
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腹をふくらませた「まま」あるいはへこませた「まま」、つまり構造的に弱い腹部を安定させた状態をキープして、その上で呼気をコントロールするのが望ましいわけです。 |
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次回は、二つのまま呼息について。 |