ジャズ数珠つなぎ
野々村 明 トランペットプレイヤー グローバル・ジャズ・オーケストラ 代表
http://www.eonet.ne.jp/ ̄global-jazz-orch/
Music Space TODO 代表プロデューサー http://mstodo.jp/
甲陽サウンズにて小曽根真、ゲイリー・バートンなど
内外アーティストのコンサートコーディネートを手懸ける。
ジャズ数珠つなぎって
このコーナーは関西を中心に活躍する若手ミュージシャン達を紹介するものです。数珠つなぎに込めた意味は、ミュージシャンがミュージシャンを紹介し、順番に繋いでいくことです。ライブの様子や告知、CDの紹介等を綴っていきます。これからのジャズシーンを支えるミュージシャン達の最新情報をチェックしよう。
東かおる(Vocalist) バックナンバー
東かおるさん 東かおるさん WebSite

”ふわりふわり”と、優しくて不思議な声の響きを持つジャズシンガー。コンテンポラリーに、時にプリミティブ。独特な世界観が魅力。


大阪出身。英語教師だった父の影響で幼少の頃から英語に親しむ。

2000年第1回神戸ジャズヴォーカルクイーンコンテストにて審査員特別賞受賞。

関西での活動後、2003年にニューヨーク市立大学City College校音楽部ジャズ科への合格を機に渡米。ディープなハーレムに住みながら、現地の教会で毎週クワイヤーメンバーとしてNegro spiritual等を歌うなどして活動。と同時にマンハッタンのジャズクラブにも出演。老舗ジャズクラブ 55bar にもゲスト出演をし、独特な声、ユニークな選曲やクリアーな英語発音等に注目を集める。

2006年6月、枚数限定1st アルバム『The Water Is Wide』をリリース。

2008年5月、同大学をBFA博士号を取得、また特別にプロ・ミュージック・アワードも受賞し卒業。

2008年7月、活動拠点を日本に移す為、帰国。それと同時にジャズのインストゥルメンタルで知られる曲のみを集めた、NYモダン・コンテポラリー・ジャズシーンで注目を集めて活躍するミュージシャンとの録音『Footprints in New York』(REM1001輸入版・REM1002日本語帯解説付き)を日米両国でリリース。

歌詞の無い曲には独自で歌詞を付け(英語・日本語)またアレンジもし、ユニークでクリエイティブなヴォーカリストとして注目を集めている。

また現在は講師としても後進の指導にあたる。

今回のジャズ数珠つなぎはこの夏ニューヨークから帰国。選曲や歌詞がとてもユニークなボーカリスト、東かおるさんです。

きっかけは?

3歳からクラシックピアノを10年ほど習ってたんですが当時テレビドラマの『東京ラブストーリー』が流行っていてピアノの発表会でそのサウンドトラック(日向敏文『東京ラブストーリー』)を弾いてだんだんクラシックよりポップスに興味を持つようになりました。

学生時代は?

高校1年の時に自分自身を表現したいなと思って演劇もトライしかけたんですが歌のほうがよりナチュラルな自分を出せるかなと、思ったらすぐに行動する性格なんで、タレント養成所のオーディションを受け合格しました。始めのころはドリカムの曲などを振り付けありで歌ってたんですが、みんなが歌ってる有名な曲よりレアな曲を歌って注目されたいと思いありとあらゆる曲を聴きあさってるうちにフレンチポップスやシャンソンを聴くようになりました。エディット・ピアフの『枯葉』を聴いてこの曲がジャズでも取り上げられているのを知ってジャズを聴くようになり、短大1年生のころにジャズボーカルで活躍している東雲まり先生のレッスンに通い始めました。最初のレッスンで先生から「あんた本気でジャズ歌いたいんやったらすぐにニューヨークに行き。」って言われまして。でも学生でお金も無かったんで大阪のジャズクラブのウェイトレス兼シンガーとしてアルバイトをして学費を貯めてニューヨークに留学しました。


ニューヨーク・シティ・カレッジ音楽学部のボーカル専攻に入学するために歌と理論のオーディションを受けました。アメリカの総合大学はだいたい音楽学部があって友人の勧めもありここに決めました。大学では授業や課題をこなすのに忙しく、また学内で演奏する機会も多く、たまにジャズクラブのセッションなどにも行きましたが人の演奏を聴けば聴くほど自分に足りないところが解り焦ってしまって、次に行く時にはもっと練習してからにしようと思いました。勉強が進むにつれだんだん人の演ってることが理解できるようになり、今は自分の練習をする時期だから、とこもって練習をしてましたね。大学でのヴォーカリスト向けのレッスンはジャズボーカルの第一人者で選曲やスキャットに特徴のあるシーラ・ジョーダンと器楽的なアプローチのシンガー、スーザン・ピットソンに習いました。

アルバイトはしましたか?

毎週日曜日はハーレムの教会の聖歌隊として仕事で歌ってました。ゴスペルではなくクラシック的なニグロスピリチュアル(黒人霊歌)。とてもソウルフルなんです。他には、ロックフェラーセンターのヘアサロンの受付やグリニッジビレッジのスシレストランなどでバイトしました。魚の名前を英語で覚えるのが大変でしたね(笑)

今年の夏、卒業後帰国されましたが、ニューヨークの生活は一言で言うと?

"クレイジー" ですね。なんかエネルギーが違うんですよね。住めば住むほど頑張れるんですがそのエネルギーを吸い取られ抜け殻になってしまいそうで、だからこそハイペースで勉強、練習、バイトに明け暮れてましたね。ニューヨークはいかに自分のやりたいことをするが為の場所だなと思います。夢があってやりたいことがあって、その上でしんどい思いをしてでも食べていくために生活してるような人ばっかり。自分もその中の1人、ひとコマでしたね。もうちょっと住んでも良かったかなと思いますが、でも骨を埋める気はないですね。

今回のCDについて教えてください。

今年の春にニューヨークでレコーディングしたんですが、現地で活躍中のニューヨーク・シティ・カレッジの教授と、既にプロとして活躍している友人達がメンバーとして参加しています。ジャズを知ってる人が聴くと選曲がジャズやな。と感じるかもしれないですがジャズを知らない人にとっては、全体のサウンドがカッコいいとか、声が好きとか、入口は何でもいいんですがこれがジャズなんだと思ってもらえればいいかなと。ボーカル曲でない曲に日本語の歌詞を付けたり、小難しいとか変わってるなと思われるかも知れないですが、こんな表現もあるんだな、と新しい発見をしてもらえればと思います。

ジャズの楽曲に歌詞を付けられていますが?

ウェイン・ショーターの "イエス・オア・ノー" と ジョン・コルトレーンの"ジャイアント・ステップス"には英語の歌詞を書きました。歌詞のイメージは曲が曲だけにメロディとコードの響きと哲学的な見解や私のいろいろな思いや人生感など、作曲者の意図をある程度汲み取った上で自分の言いたい事と重ね合わせて書いてみました。


ベニー・ゴルソンの "アロング ケイム ベティ" を" アロング ケイム メモリー" というタイトルで日本語の歌詞を書いたんですが、わたし秋がだめなんです。精神的にへこんじゃう時期なんです。1年前、雨のハーレムで枯葉の散ってるのを見てやるせない、寂しい、そんな時はやっぱり好きな人を思う歌詞にしようと書きました。CDのタイトルにもなっいてる" フットプリンツ" はあえて歌詞の必要性を感じず書かなかったんです。器楽的なボイスを今後やっていきたいと思ってるんですが、歌詞があると伝えたいことが限られてしまうので無いほうがよりいろんな思いや表現が伝えられるかな。

今後の活動は?

ハービー・ハンコックやスティーブ・スワローの作品などボーカルとしては普通採り上げない楽曲の作詞も手がけてるので続けていきたいです。それからビッグバンドのセクションとしてボイスで参加もしたいですね。2月にはピアノの中村真さんとスペシャルデュオ・ツアーをするのが楽しみなんですがこのツアーでは2人の感性でジャズのスタンダードをゼロから作り上げよりピュアな演奏をしようと思っています。あと、同じく2月にニューヨークでもCD発売記念ライブが決定しました。レコーディングオリジナルメンバーで演奏するのでとっても楽しみです!それから、関東方面にも定期的に出向いてライブすることが決定してますので、こちらも楽しみです!


CDData

Footprints in New York

Kaoru Azuma

REM 1001(輸入盤)
REM1002 (日本語帯・解説付)

 

01. High Wire
(Chick Corea/ Tony Cohan)

02. Confirmation
(Charlie Parker/ Sketier Spight Leroy Mitchel)

03. Hana(Shokichi Kina) & A Flower Is A Lovesome Thing
(Billy Strayhorn)

04. Another Yes or No
(Yes or No)
(Wayne Shorter/ 東かおる)

05. Jungle City New York
(Bemsha Swing)
(Thelonias Monk/ 東かおる)

06. Footprints
(Wayne Shorter)

07. Now’s The Time Giant Steps
(Giant Steps)
(John Coltrane/ 東かおる)

08. Without A Trace
(Scott Reeves)

09. Along Came Memory
(Along Came Betty) (Benny Golson/ 東かおる)

10. Turn Out The Stars
(Bill Evans/ Gene Lees)

 

All songs produced and arranged by Kaoru Azuma, except Without a trace, arranged by Scott Reeves

録音:2008年4月2日ニューヨーク

<パーソネル>

東かおる (Vo)

Scott Reeves (Alt-Fl,Tb)

Mike Holober (Pf)

Jesse Forest (G)

Robinson Morse (B)

Paolo Orlandi (Ds)

LiveInformation
●2009年1月9日(金)
・場所/京都 CANDY
・時間/8:00pm~
大友孝彰(Pf), 衛藤修治(B)
東かおる(Vo)
http://www.h3.dion.ne.jp/
~candy-h/
●2009年1月19日(月)
・場所/神戸 Basin Street
・時間/7:30pm~
生田さちこ(Pf), 東かおる(Vo)
http://www.basin-st.com/
●2009年1月23日(金)
・場所/東大阪 Cross Road
・時間/8:00pm~
牧知恵子(Pf), 東ともみ(Bs)
東かおる(Vo)
http://www.c-road.org/
~ With 中村真(Pf)
スペシャルデュオ・ツアー ~
●2009年2月9日(月)
・場所/大阪 Mister Kelly's
・時間/7:30pm~
中村真(Pf) from 東京 & 東かおる(Vo) Duo
http://www.misterkellys.co.jp/
●2009年2月10日(火)
・場所/徳島 花杏子
中村真(Pf) from 東京, 神崎薫(Bs), 東かおる(Vo)
http://www.hanaanzu.jp/
index.html
●2009年2月11日(水)
・場所/高松 Speak Low
中村真(Pf) from 東京, 神崎薫(Bs), 三木智子(Vo), 東かおる(Vo)
http://www.speak-low.com/
●2009年2月13日(金)
・場所/神戸 Creole
・時間/7:30pm~
中村真(Pf) from 東京 & 東かおる(Vo) Duo
http://www.papageno.jp/
creole/
~CDリリース・ギグ決定!
in ニューヨーク~
●2009年2月24日(火)
・場所/Cornelia Street Cafe

CDオリジナルレコーディングメンバー

東かおる (Vo), Mike Holober (Pf), Scott Reeves (Alt-Fl,Tb), Jesse Forest (G), Robinson Morse (B), Paolo Orlandi (Ds)
http://www.corneliastreet
cafe.com/

~東京ツアー~
●2009年3月13日(金)
・場所/吉祥寺 Strings
・時間/8:00pm~
西山瞳(Pf)& 東かおる(Vo)
http://www.jazz-strings.com/
●2009年3月14日(土)
・場所/横浜・関内 上町63
・時間/8:00pm~
共演者未定
http://jml.web.infoseek.co.jp
/63/
●2009年3月20日(祝金)
・場所/東大阪 Cross Road
・時間/8:00pm~
加納新吾(Pf), 東かおる(Vo)
http://www.c-road.org/
~CDレコーディングメンバーの
1人Scott Reeves(Alt-Fl)・来日ツアー~
●2009年4月10日(金)
・場所/京都 CANDY
・時間/8:00pm~
Scott Reeves(Alt-Fl), 東かおる(Vo), 生田さちこ(Pf), 衛藤修治(B)
http://www.h3.dion.ne.jp/
~candy-h/
●2009年4月11日(土)
・場所/神戸 Creole
・時間/2:00pm~
Scott Reeves(Alt-Fl),坪口昌恭 (Pf)<from 東京ザヴィヌル・バッハ>, 東かおる(Vo)
http://www.papageno.jp/
creole/
●2009年4月16日(木)
・場所/大阪 Mister Kelly's
・時間/7:30pm~
Scott Reeves(Alt-Fl), 東かおる(Vo), 生田さちこ(Pf), 時安吉宏(B), Larry Marshall(Dr)
http://www.misterkellys.co.jp/
●2009年4月18日(土)
・場所/東京・吉祥寺 Strings
・時間/8:00pm~
Scott Reeves(Alt-Fl),坪口昌恭 (Pf)<from 東京ザヴィヌル・バッハ>, 東かおる(Vo), 未定(Bs)
http://www.jazz-strings.com/
●2009年4月19日(日)
・場所/東京 中目黒楽屋
Scott Reeves(Alt-Fl), 坪口昌恭 (Pf)<from 東京ザヴィヌル・バッハ>Trio, 東かおる(Vo)
http://www.rakuya.net/
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