関西大学生ビッグバンドと言えば
やっぱり大阪城ジャズフェスティバル

　6月10日11日の2日間に渡り、大阪城JazzFestival2017が開催されました。昨年はSpringJazzCruise2016とのコラボにより神戸ハーバーランドのスペースシアターにて行われましたが、今年は再び大阪城の野外音楽堂に帰ってきました。関西の大学の学生ビックバンドや毎年恒例の企画バンドのアツい演奏で、会場は大盛り上がりでした。学生だけでなく、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の観客が会場に集まり、ビッグバンドの演奏に聴き入っていました。関西11大学の演奏もさることながら、今回は大阪城ジャズフェスでの注目バンドについてレポートします。

Girl’s Band
　1日目の4バンド目に演奏したのは、各大学のビッグバンドに所属する女子だけで構成された企画バンド「Girl’s Band」。中にはこのバンドを楽しみに来ているという方もいたのではないでしょうか。例年は全員が浴衣を着ていましたが、今年の衣装は高校の制服で、若々しいフレッシュな演奏でした。ビッグバンドの名曲だけでなく、ディズニー映画の曲のジャズアレンジなど馴染みのある曲も演奏しており、女子だけとは思えない迫力のあるサウンドを響かせていました。

Double Force Jazz Orchestra
　1日目の最後のバンドは「Double Force Jazz Orchestra」。このバンドは、大阪城JazzFestivalの企画バンドである「関西セレクションバンド」のOBOGを母体として結成された社会人バンドで、貫禄のある演奏で観客を魅了しました。個性的なMCもこのバンドの名物です。学生に対するエールも交えつつ、明るくコミカルなMCで会場を沸かせていました。1日目のラストを飾るにふさわしい熱い演奏に圧倒されました。

濃い味バンド
　　2日目に関西の学生ビッグバンドの演奏がすべて終わった後に登場したのは、関東圏の大学の学生により結成された関東セレクションビッグバンドの「濃い味バンド」。１曲目からアルトサックス、ウッドベース、ピアノフォルテの素晴らしいソロを披露し、観客や関西の学生たちを惹きつけていました。普段は別々の大学で活動しているとは思えないような一体感のある演奏でした。

関西セレクションバンド
　「濃い味バンド」の次に演奏したのは「関西セレクションバンド」。この2日間に出演した関西の学生ビッグバンドからメンバーが選ばれ結成されたバンドで、スーツやハッピ、コスプレなどそれぞれのバンドの衣装を着ての演奏でした。サックスセクションの5人はクラリネットやフルートなど木管楽器の持ち替えが多く、美しい音色を会場に響かせていました。

フィナーレ
　「関西セレクションバンド」の演奏の後、ドラムが軽快なリズムを刻んで始まったフィナーレは、出演したすべてのバンドが楽器を持ってステージ前から客席横まで広がり、大迫力の演奏でした。「Dancing Men」というノリノリのナンバーで、場内の盛り上がりは最高潮でした。各楽器の熱いバトルソロも繰り広げられ、圧巻のパフォーマンスに釘付けになってしまいました。

　1日目は初夏らしくすっきりと晴れた天気が続き、2日目は曇り空の下で演奏がスタートしたものの会場の熱気で雲も吹き飛び、2日間とも雨が降ることなく全バンドのパフォーマンスを終えました。会場には、毎年このイベントに来ている人だけではなく、4月に大学に入学しジャズを始めた1回生や初めてビッグバンドの演奏を聴いた人たちもいたのではないかと思います。また、他大学の出演者同士が交流している様子も多く見かけました。関西最大級の学生ジャズビッグバンドイベントであるこの大阪城JazzFestivalは、これからも多くの大学、人々がつながるイベントとして続いていくのではないでしょうか。

written by Mami Ushiba