
2015年8月に開催された「第31回 ジャパンステューデントジャズフェスティバル」で、見事「ベストサウンド賞(富士通テン賞)」を受賞した京都府立工業高等学校「Mambou Jazz Band」。副賞として授与されたレコーディングが京都・綾部市の「中丹文化会館」で行われました。
「第31回 ジャパンステューデントジャズフェスティバル」の様子はこちら(各賞受賞校の演奏ムービーもあります)

これまで、ベストサウンド賞(富士通テン賞)のレコーディングでは、名古屋・東京・兵庫と各地へお伺いしましたが、今回は京都府です。神戸の富士通テン本社から録音機材を発送し、私たちは電車に揺られ京都府綾部市に向かいました。道中、山間の木々や渓谷の綺麗な景色を楽しみながら、目的地のJR山陰本線 綾部駅へ到着しました。駅からはタクシーで会場となる「中丹文化会館」へ向かいます。ぐいぐい坂を登っていくと、ぱっと景色が開けて大きな建物が現れました。既に会場に到着していた先生と生徒の皆さんが、整列して丁寧に挨拶をしてくださり、清々しい気持ちになります。
今回収録する「マンボウ・ジャズ・コンサート」は3年生が卒部し、翌日から新バントとしての活動がスタートする節目となるコンサートです。会場で配られたパンフレットには、びっしりと今年度の活動記録が掲載され、また地元企業や店舗の広告が200近く掲載されている様子を見ると、本当に地元に愛されているバンドだということが伝わってきます。
午前中に会場でのポスター貼りや看板設置、パンフレットへのアンケート挟み込み等を終え、午後からバンドの皆さんは入念なリハーサルです。当社録音チームもマイクの設置やパソコンやミキサーなど録音機材の設置も完了しました。
そして、徐々に日も暮れてきたなか17時半の開場時間になると、次々にお客さんが来場され、収容人数1,000人のホールが埋め尽くされていきます。ホール後方では一部立ち見の方もいらっしゃるように見受けられました。いよいよ18時に本番のステージがスタート!バンドの勢いある演奏と豪華な照明演出も相まって、まるでプロアーティストのような迫力のライブステージにお客さんも大いに盛り上がります。アンコールの後には、先生も含めた全員がお揃いのTシャツでステージに再登場。最後は満員のお客さんの拍手に包まれ、「マンボウ・ジャズ・コンサート」は大盛況のうちに幕を閉じました。
録音したコンサート音源は、富士通テンのレコーディングスタジオ「スタジオf(フォルテ)」に持ち帰り、現在ミックス作業中です。CDの完成まで今しばらくお待ちいただきます様よろしくお願いします!

京都府立工業高等学校 Mambou Jazz Bandの皆さんから、
今回収録したライブCDのコメントを頂きました!

「富士通テン賞を受賞して」
毎年10月に京都府綾部市で開催している私たちのコンサートに、今年は富士通テン株式会社様からエンジニアの方にお越しいただき、コンサートの録音をしていただきました。
コンサートの録音というと、凄い大きな機材や沢山のマイクがあるのかと思いきや、思いのほか目に見えるところに立つマイクの本数が少ない事が意外でした。
3年生にとっては最後の舞台となるこのコンサート、ただでさえ緊張しますが録音のマイクが入っているとなると、その緊張はさらに高まります…!初めは録音のことも意識している部分もあったので、ちょっと音も硬くなってしまいましたが、長丁場のコンサートの中で来ていただいたお客さんに向けて1音1音を大事に演奏していると自然と緊張がほぐれていきました。
終わってみればコンサートもあっという間。次の日には3年生との最後のミーティングで、3年生が一言ずつ挨拶をしていきます。私たちのクラブでは、一線を退いても卒業まではクラブの一員として規則正しい生活を意識するために、引退という言葉を使わず“卒部”という言葉を使います。この日をもって卒部した3年生は、卒業までの期間、後輩たちを暖かく(部活ができることを羨ましく?)見ていてくださいます。
毎年はここで終わりになりますが、今年は後からとってもスペシャルなプレゼントを頂く事ができました。コンサートの録音がCDになり、学校へ届けられると早速部員の手元へ。ちょうど登校日で学校へ来ていた3年生にもすぐ渡されました。
楽しいコンサートは、あっと言う間に終わってしまうものです。しかし、このように形に残していただいたものは、いつまでも次の代に引き継がれていくものでもあります。今回このような貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました!