結成60年を超える歴史あるビッグバンド!
伝統と革新が混ざり合う
ハイブリッドなサウンド |
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今回は、関西学院大学軽音学部K.G. Swing Charioteersをご紹介します。K.G. Swing Charioteers(以下Charioteers)は関西学院大学文化総部軽音学部に所属しています。軽音学部全体では、およそ120名が在籍しており、その中でジャズ・ビッグバンドを志すメンバーはおよそ40人程います。その中でCharioteersは固定メンバー17名で活動しています。Charioteersは昭和21年に結成され、今年で64年を迎える歴史あるビッグバンドです。そんなCharioteersには、伝統スタイルは特になく、様々なジャンルをこなすようで、それこそが関学スタイルなのだそうです。また軽音学部内において、音楽ジャンルの壁がないので、Charioteersをやりつつポップやロックのバンドを演奏するメンバーもいたり、反対にポップやロックを演奏する部員をCharioteersに誘ったりすることもあるようです。ジャズとは違うジャンルの音楽を経験することで、Charioteersに良い影響が出るのだとか(音楽を飽きずに続けることが出来るそうです)。毎年8月に開催される大学生ビッグバンドジャズの大会YAMANO
BIG BAND JAZZ CONTESTにおいても過去2度受賞を果たすなど輝かしい経歴があります。
一方、Charioteersは自由な印象を受けますが、所属する軽音学部には体育会系の厳しさがあったりもします。ライブをする時は1~2回生がスタッフとして、機材の搬入/搬出やPAを担当するそうです。早朝から準備したりと大変な苦労もあるそうです。
さて、そんなCharioteersについて色々な話を聞いてきました。 |
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Charioteersの魅力について、コンサートマスター下川宗健さん(右側写真右)、バンドマスター福井温子さん(右側写真左)、ピアノ担当の木村真穂さん(右側写真中央)の3名に大いに語ってもらいました。
Charioteersについて教えてください。
「軽音学部の誕生とほぼ同じタイミングでCharioteersが生まれたそうです。昭和21年(1946年)誕生の今年で63年(2009年現在)を迎える歴史あるバンドです。昔は軽音学部の中にはハワイアン・ラテンといったジャンルの中の一つとしてビッグバンドがあったそうです。もちろん、今でもいろんなジャンルの音楽が混在していますが、ビッグバンド(Charioteers)は大きな存在です。ただ、今はビッグバンドをやりたくて入部してくるというのは少ないですね。むしろ軽音学部に在籍していて、誘われてビッグバンドに興味を持ったというメンバーが多いですね。だから大学からビッグバンドやジャズを始めたという部員が多いです。」
Charioteersの構成は?
「Charioteersは17人の1年間固定メンバーでやっています。D軍として、バーニングジャズオーケストラがあります。こちらは2回生が中心で構成されています。実はD軍としてのバンドはこれまでもあったんですけど、名前が毎年変わっていたので、去年(2008年在籍)の先輩が"バーニング"という名前にして、定着させようと発案して出来たバンドです。
Charioteers自体は、次期主導を握る3回生が12月頃からメンバーを選定します。とはいえCharioteersには引退はないので、4回生までフルに活動します。ですから比較的メンバーは固定になりますね。パートによっては競争があったりするのですが、ピアノやベースなんかはずっと4年間固定の時もあります。」
※音階の、ドレミファソ…をCDEFGAHと呼ぶところから、1軍→C軍、2軍→D軍というそうです。
軽音部内やCharioteersにルールはありますか?
「Charioteersとしては、練習日が水曜日と土曜日ですので、これは参加必須です。軽音学部は人数も多く、練習場所も限られています。そんな中Charioteersだけは特別に週二日部室を使用する許可をもらっています。あと軽音学部とはいえ"ノリ"は体育会系なんです。ライブをする時は、機材を自前で持っていますので、1~2回生がスタッフとして働き、PAなんかも自分達でこなします。PAやいろんなことの勉強になるのですが、早朝から準備したりと、何かと大変なことも多いですが・・・。それから、Charioteersのメンバーの多くがそうなんですけど、掛け持ちでバンドをやっている人が多い。しかもジャズだけじゃなくてポップやロックなんかもこなしてる人がいます。ただし、どんな状況でもCharioteersを優先することが暗黙のルールです。メンバーには、掛け持ちはCharioteersをやった余力でとお願いしてます。」
Charioteersの得意な曲はありますか?
「以前はカウントベイシーをメインにやっていたそうですが、今は自由に楽曲を選びます。コンテンポラリーもやりますし、もちろんカウントベイシーをやることもあります。楽曲自体は毎年1月のバンドスタート時にバンマス(バンドマスター)
/ コンマス(コンサートマスター)が主導となり、その年の方向性とまず1~2曲を決めます。あとはバンド内の意見を聞きながら、調整して随時追加していきます。同じ曲をやることはなく、新しい曲にチャレンジしてます。」
普段の練習はどうしてるのですか?
「まずは個人練習ですね。それからパート練習なんかをやりつつ全体練習にもっていきます。全体練習ではコンマス(コンサートマスター)は演奏せずに、前でひたすら聞くだけです。それで少しづつ調整をしていきます。個人練習に活用してもらおうと、練習の音源は部室で録音しておいて、それをデータ化し、メンバーに電子メールで送ったりしています。あとOBの方々がたまに遊びに来てくれます。その時には細かいアドバイスというよりは、叱咤激励をしてくれて、精神的な支えとなってくれます。とても感謝しています。」
Charioteersならではの面白いエピソードは?
「去年の先輩の話なのですが、とある場所でCharioteersのライブをやった時のことです。きちんとした場所でしたので、全員が正装でライブに臨んだのですが、一人の先輩だけスーツにサンダルというアンマッチな衣装だったんです。後でお客さんからのアンケートに"きちんと正装した方が良い"と書かれてましたね(笑)。他には、さっきも言いましたけど軽音学部内でバンドの掛け持ちをしている人が多くて、Charioteersをやりながらポップやロックのバンドをやっている人がいるのは珍しいことだと思いますよ。」
反対に苦労したエピソードは?
「苦労というか、音楽やっている人ならわかってもらえるかと思いますが、バンド活動が忙しいので、アルバイトの時間を確保するのが難しいですね。深夜と早朝に出来るアルバイトをしたりしています(下川さん
/ 木村さん)。それでも音楽をやっていることが楽しいので苦ではないですけど。」
今後の目標は?
「まずはYAMANO BIG BAND JAZZ CONTESTで結果を残したいです。今年(2009年)は出場できず、悔しい思いをしました。また毎年見に来てくださる、東京にいるOBの方が残念そうにしていたのが印象的でした。だからこそ来年は頑張りたいですね。ただ、Charioteersとして、自分達が明るく、楽しく、音楽を楽しむこと。それでいて見てくれるお客さんに喜んでもらえる演奏が出来るバンドになることを忘れないようにしたいですね。」
軽音学部の厳格な部分とCharioteersの自由が上手くバランスされていて、バンドが60年以上も続いている理由が分かったような気がします。本日はインタビューありがとうございました。 |
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<栄光の軌跡 ~ 関学軽音60年> |
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創立60周年を記念し、軽音学部OBや2005年メンバーが中心となって作成された記念誌です。昭和21年の創部から平成18年までの軽音学部の変遷や、その時々の軽音学部のメンバーの"声"が詰まった、とても素敵な書籍になっています。"よくもこれだけの資料が集まったなぁ"と感心してしまう程、内容が濃く、OBの方々から現役の軽音学部メンバーまでの強い結びつきが感じられます(色々な方々の協力がないと発行出来ないですよね)。書籍は非売品ですので、見たいという方は関西学院大学文化総部軽音楽部に問い合わせてみてください。 |
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2009年10月 4日(日) |
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スイング・ジャズ・クルーズ(神戸ハーバーランド) |
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2009年11月 3日(祝) |
関西学院大学 新月祭 時間未定 関学旧学生会館横プラザ |
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2009年11月23日(祝) |
梅田NEWSUNTORY5 19:30~22:30 3セット 1800円 1ドリンク1フード |
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2009年12月19日(土) |
関学軽音楽部 後期学外フェアウェルコンサート 芦屋ルナホール
時間等詳細未定 |
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